
~2素子による比検出を用いた濃度測定~
NDIR(非分散型赤外線吸収式)CO2センサには、大きく分けて3種類の方式「単光源単一波長方式センサ」、「複光源二波長方式センサ」、「単光源二波長方式センサ(シングルビームデュアルセンサ)」があります。 CDM7162が採用する「単光源二波長方式センサ」は、2種類の光学フィルターを搭載し、それぞれのフィルタを通過した赤外線量を測定することで、CO2濃度を精度よく測定できます。 CDM7162では、2つの受光素子の前段にそれぞれ異なる光学フィルタを搭載しています。このため、一方の受光素子は、CO2に吸収のある赤外線波長域(CO2吸収波長)での赤外線透過量を測定し、もう一方の受光素子は、CO2に吸収されない波長域(比較波長)での赤外線透過量を測定します。そして、CO2吸収波長と比較波長との透過量の差から濃度算出することにより、精度の良いCO2濃度測定が可能です。
方 式 | 単光源単一波長方式センサ |
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構 造 | 1つの光源で1つの波長を測定 |
図 解 | ![]() |
方 式 | 単光源二波長方式センサ |
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構 造 | 1つの光源で2つの波長に分けて測定 |
図 解 | ![]() |
~校正不要となる独自の信号処理技術~
CDM7162は、屋外あるいは人が不在で外気相当となる室内のCO2濃度を基準とする、ソフトウェアによる補正技術を採用しています。定期的にCO2濃度が外気相当(約400ppm)となる環境下では校正不要となり、長期に渡り安定した濃度測定ができます。

厚みはわずか8mmで、スリムな環境コントローラーの設計が可能となります。


最近では、ほとんどのマイクロコンピュータ(以下マイコン)に搭載されているUART (Universal Asynchronous Receiver Transmitter)機能を用いることにより、測定したCO2濃度データを、パソコンや制御機器へ出力することが可能です。
また周辺デバイスと高速通信が可能なI2C(Inter-Integrated Circuit)を搭載しており、同一基板内などのように近距離で直結したデバイスとの高速通信を可能にしています。I2Cは、離れた装置間の通信には向いていませんが、UARTでマイコンと接続し、マイコンを介して様々な制御機器・装置と測定データを送受信することが可能です。通信機能をもつマイコンを搭載し、そこから無線でCO2濃度データを伝搬することで、遠隔地での操作も可能です。




技術的アドバイス
フィガロ技研は、ガスセンサの専業メーカーとして、50年以上に渡り、ガスセンサを全世界に供給してまいりました。
その実績から、フィガロは、ガスセンサを用いた回路設計、ハウジングデザイン、取り扱いの留意点について、的確な技術サポートを行う事が出来ます。
フィガロは、顧客からの技術的質問に対して、迅速に、責任を持って対応致します。

豊富な技術資料
フィガロ技研は製品情報のほか製品技術情報や通信仕様を用意しております。

快適な室内環境と省エネルギー化を両立させる換気制御や空調機器、小型測定機器などの幅広い用途に対応します。IoT、M2Mにおける環境測定のインプット機器としての活用が見込まれます。


Made in Japan
PC制御された測定設備で、CO2ガスを用いて全数キャリブレーションを行っています。徹底した製品の品質管理を行うことで信頼性の高いセンサを提供致します。

低濃度検知が可能な半導体式VOCセンサや、電池駆動可能な電気化学式のCO(一酸化炭素)センサもラインナップに揃えています。VOC、CO(一酸化炭素)、CO2(二酸化炭素)センサを製造しているセンサメーカーは世界でも希少な存在です。