JRA規格適合
IEC規格適合
微燃性冷媒検知用
ガスセンサモジュール
FCM2630

信頼性の高い半導体式ガスセンサ搭載 温度補償回路内蔵 小型・低コスト R-32に対する警報点調整済 振動・衝撃に強い IEC60335-2-40

FCM2630は、各種冷媒を高感度に検知できるガスセンサを搭載し、微燃性冷媒(R-32)で警報点調整済のモジュールです。
独自のフィルタを内蔵しているため、アルコールなどの干渉性ガスの影響が低減されており、誤報しにくく、振動や機械的衝撃に強い半導体式ガスセンサです。本モジュールには温度補償回路が内蔵されており、周囲温度の変化の影響も低減されています。

2つのタイプから選べます

地球に優しい微燃性(A2L)冷媒と
ガスセンサの必要性

現在空調機器に広く普及している冷媒は、化学的性質が安定で不燃性(A1)のフロンガスです。そのため、冷媒が空調機器の外に漏洩した場合でも、燃える心配がなく安全です。
その一方で不燃性(A1)のフロンガスは、地球温暖化をもたらす温室効果ガスであることが明らかになりました。

業務用エアコン イメージ図

そのため、GWP(地球温暖化係数)の小さい微燃性(A2L)冷媒への切り替えが 進められています。微燃性冷媒は、燃焼性を有しているため、万一漏れた場合には火災に至る可能性も考えられます。

このようなリスクの低減のために、一定以上の充填量の微燃性(A2L)冷媒を使用する空調機器や冷凍機器には、ガスセンサによる漏洩検知が求められています。

毒性・燃焼性クラス一覧
参照:一般社団法人日本冷凍空調工業会「微燃性(A2L)冷媒を使用したチラーの冷媒漏えい時の安全確保のための施設ガイドラインJRA GL-15:2016R」
冷媒ガスについて詳しくは、こちら

FCM2630の特徴

  1. 特徴1

    微燃性冷媒R-32検知用に
    最適化された警報濃度設定と温度補償回路

    FCM2630は、微燃性冷媒(R-32)を主な検知対象として技術規格に適合するように、個々に最適な警報濃度設定されたセンサモジュールです。標準仕様のFCM2630では、R-32検知用として警報設定されています。
    一般的に半導体式ガスセンサは、検知対象ガスの濃度によっては周囲温度の影響をある程度受ける場合がありますが、FCM2630モジュールには温度センサによる温度補償回路が組み込まれているため、警報濃度に対する周囲温度の変化の影響が低減されています。

    空調機器などのメーカーでは、自社でガスセンサの温度補償回路を設計したり、冷媒を用いて警報点調整を行う必要がなく、FCM2630センサモジュールを空調機器などに組み込むだけで、容易に微燃性冷媒の漏れ検知機能を付加することができます。

  2. 特徴2

    2つのタイプから選べる
    ガスセンサモジュール

    ■ FCM2630-C01
    ■ FCM2630-J0A

    FCM2630は、機器組み込み用に設計された微燃性冷媒検知用のガスセンサモジュールです。

    FCM2630-C01はアナログ出力タイプ。外部の電圧比較回路に接続して警報信号を取り出すシンプルな構成でコストパフォーマンスに優れたモジュールです。

    FCM2630-J0Aは、警報信号出力に加えて監視信号、故障信号をデジタル信号で出力できる高機能なガスセンサモジュールです。

    FCM2630は、JRA(一般社団法人日本冷凍空調工業会)規格およびIEC(国際電気標準会議)規格に適合する製品となっています。

    品番 FCM2630-C01 FCM2630-J0A
    搭載ガスセンサ 半導体式センサ 半導体式センサ
    検知濃度設定 設定済(R-32) 設定済(R-32)
    温度補正 有り 有り
    出力信号 アナログ出力
    ・センサ信号
    ・警報閾値信号
    デジタル出力
    ・監視信号/警報信号/故障信号
    サイズ 25×25×16mm 25×34×16mm
    適用規格 IEC60335-2-40 Edition 6.0対応
    JRA4068:2021ー性能3に対応
    IEC60335-2-40 Edition 7.0対応
    JRA4068:2021ー性能3に対応
ガスセンサモジュールの
仕様について詳しくは、こちら

微燃性(A2L)冷媒検知に
最適なセンサ技術は?

微燃性(A2L)冷媒の検知に適したガス検知方式には、半導体式ガスセンサと赤外線(NDIR)式ガスセンサがあります。NDIR式ガスセンサは、対象ガスに対する選択性が高く、高精度が特徴です。そのため大型の冷凍倉庫や冷蔵設備などでの冷媒漏れ検知に適しています。 その一方で半導体式ガスセンサに比べて、機械的振動や衝撃を受けると出力が 不可逆的に変化する場合がある、粉塵などが多く汚れた環境で長期間使用されると光学系の汚れにより出力が低下する可能性がある、高コスト、サイズが大きい、などの点を考慮する必要があります。

半導体式ガスセンサは、一般的に高感度である一方、選択性に乏しく干渉ガスの影響を受けやすいと言われています。しかしFCM2630は、独自のフィルタ技術によりアルコールなどの干渉ガスの影響が低減されています。

FCM2630は、小型で低コスト、長寿命のため、家庭用エアコンや商業施設用エアコンの微燃性冷媒の漏れ検知用として最適なセンサモジュールです。

半導体式
(FCM2630-C01/J0A)
NDIR式
感度
応答速度
精度
選択性
コスト
寿命 5年以上 5年以上
耐振動・衝撃
耐埃・塵

半導体式ガスセンサが環境に優しい冷媒への
転換と地球温暖化の防止を支援します

フィガロ技研の微燃性冷媒検知用ガスセンサモジュールFCM2630 は、
日本の大手空調機器メーカー数社のパッケージエアコン
(業務用エアコン)に既に採用されています。
今後、環境に優しい各種冷媒への
転換が進むことで、FCM2630 を搭載した冷凍・空調機器の拡がりが
見込まれています。