呼気中アルコールガス

体内に摂取したアルコールの行方

飲酒によって体内に摂取したアルコールは胃や腸から血液に吸収されます。通常、吸収されたアルコールは肝臓でアセトアルデヒドを経て酢酸に分解されますが、肝臓では分解できるアルコール量に限度があり、分解しきれなかったアルコールは肝臓を通過して全身を回るようになります。全身を回ったアルコールは肝臓へ戻り、再び分解されるようになります。

人体に及ぼすアルコールの影響

肝臓で分解し切れなかったアルコールは脳に到達します。アルコールは脳に対して麻酔効果をもたらし、判断力の低下や運動機能への影響(呂律が回らない、千鳥足など)を及ぼすようになります。

アルコール量の測定について

摂取したアルコール量を測定するには、採血をして、血液内のアルコール量(血中アルコール濃度)を直接調べればよいのですが、専門技術が必要となり、さらに高額な血液分析装置なるものも準備しなければなりません。
血液内のアルコールは肺から呼気として体外に部分的に排出されます。呼気に含まれるアルコール量(呼気中アルコール濃度)は血中アルコール濃度と相関があります。そこで、日本では一般的に呼気中アルコール濃度を測定して摂取したアルコール量を特定するという測定方法が一般的に取り入れられています。ただし、一般的に、飲酒してから呼気にアルコールが排出されるまで30~60分程度の時間を要しますので、正しい測定を行うには経過時間についても配慮しなければなりません(個人差あり)

呼気中アルコール濃度と酔いの症状

呼気中アルコール濃度
[mg/L]
血中アルコール濃度
[%BAC]
酔いの症状
0.15 0.03 気分爽快、疲労感が取れて頭がすっきりし、煩わしいことを忘れて愉快な気分になる。
0.25 0.05 大声でしゃべり、良く笑う。抑制が取れる(理性が失われる)ことがある。
0.35 0.07 人による孤独感があり、他人の迷惑を構わなくなる。
0.5 0.11 歩くとよろめき、一人で上着が着られなくなる。
1.0 0.21 助けられないと歩けない。翌日には全く記憶していない。

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