二酸化炭素

二酸化炭素(英語名:carbon dioxide、略称名:CO2
CO2は、室温では無色無臭の気体です。人間及び動物の呼吸や有機物の燃焼で空気中に排出され、植物の光合成によって消費されます。一般的に気体は炭酸ガス、固体はドライアイス、水溶液は炭酸もしくは炭酸水と呼ばれ、産業用途としても多方面で使用されています。

CO2ガス濃度と人体への影響

CO2はドライアイスや消火器などに応用され利用されていますが、それらの使用方法を誤り空気中のCO2濃度が高くなると、「二酸化炭素中毒」になる危険性もあり、注意が必要です。

CO2濃度(ppm) 人体への影響
400 外気中の平均的な二酸化炭素濃度
400 - 1,000 換気が良好な居住中の室内での典型的な濃度レベル
1,000 - 2,000 軽い眠気や空気の悪さを訴えるレベル
2,000 - 5,000 頭痛、眠気、よどんでムッとする空気や息苦しさを訴えるレベル。集中力の低下、注意力の低下、心拍数の増加、軽い吐き気が現れることもある。
5,000 CO2以外にも高濃度のガスが存在している可能性がある異常な空気の状態で、毒性や酸素欠乏を生じる可能性がある。労働環境での日常的な暴露に対する許容限界濃度(*)
40,000 酸素欠乏により直ちに危険な濃度レベル

*米国労働省・労働安全衛生局のガイドライン
出展 : 米国ウィスコンシン州保健衛生局のサイトより

地球温暖化への影響

人為起源の温室効果ガスの総排出量に占めるガスの種類別の割合(2010年)
出典:IPCC (2014) 2010年の世界排出量に基づき、フィガロ技研(株)にて作図

地球温暖化は温室効果ガスの増加が原因とされています。温室効果ガスは地表からの熱を大気に蓄積し、再び地表に戻す性質(温室効果)があります。
18世紀半ばの産業革命以降から、化石燃料の使用や森林減少等の影響により、大気中の温室効果ガスの濃度は急激に増加してきました。温室効果のあるガスにはCO2、メタン、一酸化二窒素、フロンガスなどがあります。その中で地球温暖化に及ぼす影響が最も大きい温室効果ガスはCO2と言われており、近年大気中のCO2はさらに増加傾向にあります。

地球温暖化を抑制して人間社会と自然環境を維持するためには、CO2排出量の削減が大きな課題となっています。

CO2ガス濃度と人体への影響

【換気指標として】

厚生労働省は良好な換気状態の基準として、室内のCO2濃度を:1000ppm以下に抑えるよう注意喚起しています。このため、住宅・オフィス等の人の密集する室内ではこまめな換気が必要とされています。

必要換気量を満たしているか確認をする方法としては、CO2濃度測定器を用いて室内の換気状況を把握する事が有効です。また、測定精度の観点から、NDIRセンサを用いた測定器の使用が推奨されています。

【農業用途として】

CO2は植物の光合成によって消費されます。閉鎖されたビニールハウス内はCO2が不足しやすい環境となっており、CO2不足は農作物の生育不良の原因となる場合もあります。そこで、炭酸ガス発生装置にてビニールハウス内のCO2濃度を管理することで、作物の成長促進・収穫量アップ・品質向上が見込まれています。

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