VOC

VOCと指針値

VOC(揮発性有機化合物)を吸入し続けると、その程度によっては人体に悪影響(健康被害)を及ぼすことがあります。この健康被害の代表例として有名な『シックハウス症候群』の原因物質も、建材や家具、日用品などから揮発されたVOCとされています。厚生労働省では、2002年に13種類のVOCについて室内における濃度指針値を定めて、ガイドラインを策定しています。この指針値は、『人間がその示された濃度の空気を吸い続けても健康に影響を及ぼさないであろうと判断される値』とされており、室内環境汚染の基準として利用されています。

TVOCとは

厚生労働省が濃度の指針値として定めたVOCは13物質だけですが、それ以外のVOCも健康に影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、VOCは非常に数多くあり、これらすべてについて指針値を定めることは現実的に不可能です。そこで、13物質以外の物質も含めたVOCの個々の濃度の合計を総揮発性有機化合物(TVOC)として規制されるようになりました。TVOCの暫定目標値は400μg/m3とされています。

室内空気中化学物質の指針値

種類 室内濃度指針値
トルエン 260μg/m3 (0.07ppm)
キシレン 200μg/m3(0.05ppm)
エチルベンゼン 3800μg/m3(0.88ppm)
スチレン 220μg/m3(0.05ppm)
アセトアルデヒド 48μg/m3(0.03ppm)
ホルムアルデヒド 100μg/m3(0.08ppm)
テトラデカン 330μg/m3(0.04ppm)
パラジクロロベンゼン 240μg/m3(0.04ppm)
クロルピリホス 1μg/m3(0.07ppb)
小児は0.1μg/m3(0.007ppb)
フタル酸ジ-n-ブチル 17μg/m3(1.5ppb)
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル 100μg/m3(6.3ppb)
ダイアジノン 0.29μg/m3(0.02ppb)
フェノブカルブ 33μg/m3(3.8ppb)

厚生労働省

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