技術者の声/ガスセンサのリーディングカンパニーフィガロ技研

技術者の声

フィガロ技研はガスセンサ開発のパイオニアであるとともに、
開発過程で生まれた技術も大切に育んできました。
技術者一人ひとりが日々開発に取り組み、
これらをもっと大きく強固なものにしたいと考えています。

高感度ガスセンサの量産技術 
厚膜印刷技術の応用による
ガスセンサの量産化

ガスセンサを通して安心・安全な生活に貢献するという創業時からの思い。そのためには高品質なガスセンサを大量に、安価に生産する技術が求められます。当社では、これまで他分野の優れた量産技術に着目し、それらに独自の工夫を加えてガスセンサづくりに応用してきました。そのひとつがICチップ製造に使われる厚膜印刷の技術を、ガスセンサ製造に応用したもので、ガスセンサの量産化を実現するとともに、生産量を世界のトップレベルまで引き上げることができました。

「厚膜印刷技術の応用により大量生産を実現」

一個ずつ手作りで製造されていた半導体式ガスセンサの大量生産を実現するために、成膜工程の抜本的な見直しが必要でした。そこで注目したのが、ICチップ製造などで使用されていた厚膜印刷技術。最初は1インチ角にも満たない基板にセンサ材料を印刷することから始まりました。材料のペースト化の工夫や位置合わせ技術を確立することにより、大きな基板への安定的な印刷を実現できるようになり、現在では一回の印刷動作で700個以上の成膜を可能にしています。

ガスセンサの長寿命化 
経時変化を防ぐ
研究と取り組み

ガスセンサの検知素子部分は金属酸化物でできており、常に空気に触れている状態で長期間にわたって使われる製品の使命として、安定性のある性能を発揮し長寿命であることは必要不可欠のファクターと言えます。当社では、吸着酸素が起こす経時変化を抑え、耐久性も向上させる工夫を施したガスセンサの開発に成功。それは当時あまり試みられていなかった添加物を加える方法で、現在でもこの方法が基盤とされ新しい材料開発なども加わって、長寿命の高品質ガスセンサが製造されています。

「長寿命化が製品化のカギ」

開発当時は経時変化に対応することが会社での至上命題だったので、化学物質の検討をはじめ様々な実験を繰り返す毎日でした。その中である添加物を発見し、さらにその添加物が最大限の力を発揮できる諸条件を見出して、経時安定化に成功。開発に携わる人には、失敗を恐れず考えたことを実行して欲しいと思っています。

半導体式ガスセンサの超高感度化 
濃度圧縮による低濃度検知
 ~ガスクロマトグラフへの応用~

半導体式ガスセンサには、低濃度のガスにも反応できるという特徴があります。それをさらに前処理技術として微量のガスを濃縮し、さらにカラムで濃縮ガスを分離させることで、極低濃度のガスを定性的・定量的に計測できるようにした機器が、VOC成分濃度モニター『FTVR-06』です。この製品はガスセンサの高感度化とガスの濃縮化技術のどちらが欠けても低濃度の正確な計測が不可能になります。私たちは、ある種の気体に強く反応するセンサの開発と、拡散しているガスを約100倍に濃縮する技術を加え、 低濃度ガスの計測を可能にしました。

「現場で使えるガスクロが誕生 」

空気中に拡散しているガスを計測するにはラフな計測器で計るか、もっと正確な数値を得るためには、収集したガスを研究所などにバッグなどで持ち込むという煩雑な手順が伴う精緻な計測をする必要があります。私たちが開発したガスクロマトグラフは測定したいガスが存在する場所へ直接持ち込むことができ、その場で高精度な計測ができる機器で、濃度数値だけの確認であればPCすら必要なく、持ち運び可能で簡単便利な測定機として高い評価を獲得しています。

フィガロ技研の挑戦

  • 微細化・省電力
  • 一酸化炭素
  • 半導体式